恋の欠片を追う物語『恋×シンアイ彼女』感想・考察(4073文字)
お久しぶりです。
今回は、Us:trackから2015年に発売されたPCゲーム『恋×シンアイ彼女』の感想や考察を書いていこうと思います。
元々新島夕先生のシナリオ(『はつゆきさくら』『アインシュタインより愛を込めて』)も、きみしま青先生の絵も好きなので楽しみにしていた作品ですし、中高生の時に文芸部に所属していた自分にとっては感情移入しやすい物語でした。そのため、かなり感情を動かされた物語です。
この作品は、(メインとなる)星奏ルートが賛否両論で有名ですが、僕は星奏ルートが、そして彼女と洸太郎の恋愛観が好きでした。エロゲという文脈で見たら挑戦的すぎるとは思うけど。
感想を書くにあたって、(特に星奏ルート・終章の)ネタバレが含まれます。
既プレイの方のみお読みください。
続きを読む
アインシュタインより愛を込めて&Apollo Crisis感想【GLOVETY】(5988文字)
今回は『アインシュタインより愛を込めて(以下アイこめ)』と、そのアペンド版ソフトである『アインシュタインより愛を込めてApolloCrisis(以下アイこめAC)』の感想・評価を書いていきます。
アイこめACについては、GLOVETYの公式サイトにて無料でダウンロード出来るので、アイこめ本編をプレイした方はアイこめACもプレイすることを強く推奨します。(というか、殆どの方にとっては本編だけでは分からないことが多すぎると思います。)
途中まではネタバレなしで書いていきます。
*2022/2/13 本編の分を執筆したので公開します。
- 基本情報
- あらすじ(公式サイトより引用)
- 評価・感想(ネタバレなし)
- 評価(S~E)
- シナリオ
- キャラクター
- 文章
- 絵
- 音楽
- ボリューム
- 演出
- システム
- 感想(ネタバレあり)
- 共通・個別ルート
- 共通パート
- 佳純√
- 忍√
- 唯々菜√
- ロミ√
- GLAND√
- 過去編
- GRAND(ロミ√after)
- AC(執筆中)
- 共通・個別ルート
基本情報
アインシュタインより愛を込めて
発売年:2020
ブランド:GLOVETY
シナリオ:新島夕
絵:きみしま青
アインシュタインより愛を込めて Apollo Crisis
発売年:2021(無料版あり)
ブランド:GLOVETY
シナリオ:新島夕
絵:きみしま青
あらすじ(公式サイトより引用)
人の気持ちが分からない奴だと言われる。
だけど人の気持ちなんて、誰に分かると言うのだろう?
夏のはじまり。
北牧学園2年生。試験で毎回首位の 愛内周太は、はじめてその座を明け渡す。
トップになったのは 「有村ロミ」という、ネットで先鋭的な論文を発表し続ける、
謎の少女だった。
そして、周太はロミにある相談をもちかける。
「愛内周太」「有村ロミ」
2人の天才の出会いをきっかけに、
はるかな夏の冒険が始まる。
評価・感想(ネタバレなし)
評価(S~E)
評価の基準は以下の通りです。
S: 完璧
A: 突出して優れている(名作の基準)
B: 平均的な作品と比べて優れている(良作の基準)
C: 標準的
D: 平均的な作品より少し劣る
E: 平均的な作品よりも決定的に劣る
(*は個人差大きめ)
それでは評価を書いていきます。()内はACまで含めた評価です。
シナリオ:A*-(A+*)
キャラクター:B*
文章:B
絵(立ち絵・背景・CG):S
音楽:A+
(価格に対する)ボリューム:D(C)
演出:C(B)
システム:B
総合評価:A-(A)
シナリオ
シナリオのストーリーの流れ自体は非常に面白く、名作と言えるレベルなのですが、一方でプレイヤーの考察を前提とした作りになっていて、受動的にプレイしていると核心の部分は何も分からないまま気づいたらルートが終わっています。このあたりの説明不足はACまでプレイすればかなり解消されるので、総合的には素晴らしいシナリオだと思います。
また、本作はファンタジー色が強いので、当然作品側からプレイヤーに向けての段階的な情報開示が必要なのですが、情報開示のために個別ルートが使われるタイプの構成になっています。このような構成はビジュアルノベルゲーム全体としてはさほど珍しくないのですが、「自分の好きなヒロインと幸せになりたい」といったタイプの方には合わないかもしれません。(イメージとしてはChaos;childとかに近いかもしれません。)
この作品は何処までも主人公「愛内周太」の物語であり、彼にどこまで感情移入できるかがシナリオの評価を大きく左右すると思うので、*を付けました。実際評価が二分されるタイプの作品だと思います。
本作中盤~ACにかけての展開は非常に素晴らしく、感情的にも構成的にも面白いシナリオであることは間違いないです。
推奨プレイ順は佳純→忍→坂下→ロミです。こうじゃないと意味不明な部分が出てくると思います。
キャラクター
キャラクターですが、まずヒロインは4人とも魅力的に描かれており、主人公にとってどのようなキャラクターなのかが上手く描かれていたと思います。僕は坂下が好きです。
そして、主人公なのですが、新島夕作品の主人公だなあといった感じです。彼の言動や行動はそれなりに問題があり、特に序盤はあまり清涼剤となるようなヒロインもいないまま彼の毎日を見せられるので、「不快感なく美少女ゲームを楽しみたい」という方には不向きかもしれません。一方で、このような主人公は成長物語としては素晴らしいキャラクターであると僕は思っています。
文章
テキストそのものはやや独特*1で、「ノベル」よりも「ゲーム」寄りですが、心情描写などは優れていると感じました。ノベルゲームというのは通常一人称媒体ですが、この作品は通常パート中にヒロインの心の声が描写されたりするので、このあたりは少し面白いなと思いました。
絵
完璧です。きみしま青先生のイラストは素晴らしいですね。
音楽
OP2曲、BGMともに良曲揃いです。『新世界のα』はFULLでさらに化けるタイプの曲なので、是非聴いてみることをおすすめします。『Answer』もかなり好きです。
BGMはACの方が個人的に好きです。
完全に余談ですが、Twitterにて行われていた『2020年ツイベストエロゲソング』という投票にて、『新世界のα』が得票数、点数ともに1位になっていました(『Answer』は12位)。凄いですね。
ユーザーさんの投票で行われた「 #2020年ツイベストエロゲソング 」で、私が歌唱した『新世界のα』が1位に選ばれたと教えていただきました!
— Luna (@Lunachi_song) 2021年1月31日
たくさんの人に愛される曲を歌えてすごく幸せです
作曲の竹下智博さん、作詞の新島夕さん、投票してくださったみなさん、ありがとうございました(ο゚ω゚ο) https://t.co/MiJyNkdHey
評価はOPがS,BGMがAでA+って感じです。
ボリューム
恐らく、今作が賛否両論である最大の理由がこれだと思います。フルプライスのゲームですが、無印のみだと15時間程で全ルート終わりますし、無印だけでは説明不足が目立つので、「もっとボリューム増やせ」って思う方もいると思います。ACが無料なので、そこまで含めると標準的な分量(それでもやや短い)になり、説明不足もある程度解消されると思います。
また、R18シーンについても分量不足で、まじで短いです。僕は美少女ゲームにそういうシーンを求めるタイプではないので、こんなに短いなら無しにして全年齢で良かったのでは?と思いました。
R18シーン自体が正直必要ない美少女ゲームは多く存在しますが、設定などがコンシューマーでは出せないものであったりするなら理解はできます。しかしこれはSF作品ですし(それこそ科学アドベンチャーみたいに)全年齢で良かったんじゃないかなーと思います。
演出
標準的ですが、ACでの戦闘の演出は割と良かったと思います。
システム
概ね問題なく使いやすいです。バックログのジャンプが少し使いにくい以外がUIも分かりやすいです。
感想(ネタバレあり)
ここから先はネタバレを含みます。未プレイの方はブラウザバック推奨です。
*1:「じゃぁ」とか
【SDVX】金枠或帝滅斗になりました・感想【EXCEED GEAR】
お久しぶりです。
タイトル通り、或帝滅斗の全コースをクリアして、金枠或帝滅斗になりました。
画像を見れば分かるように、НУМЛ回よりスッポコ回の方が先にクリアできました。割と珍しいと思います。НУМЛの低速が苦手だったのと、SAMURAI TIGERが挑戦段階にしては得意だったのが大きいと思います。
攻略と呼べる程大層なことは書けませんが、感想などを書いていきたいと思います。
ムーニャ回
最初にクリアしたコースです。ムーニャがかなり難しいですが、SAMURAITIGERが苦手な方もそこそこいる印象です。
ゲージは81%→86%→1%でした。
スッポコはノマゲすら50~60%くらいなので、二曲目で稼いで逃げ切った感じですね。
一曲目のデストロイヤー白はつまみ譜面ですが、つまみの動きが緩やかなので大きくは削られませんでした。
SAMURAI TIGER白は序盤のFXの絡むトリルで多少削られましたが、つまみ出張や二重階段をしっかり繋げば回復できます。
これは同時押し縦連として餡蜜しました。結構簡単に繋がります。
スッポコVVDは緊張と餡蜜で早ニアまみれ(自己ベストよりも300kくらい低い)でしたが、エラーは70位に抑えればなんとか抜けられます。序盤の最難所は同時押し餡蜜で通しました。スコアはボロボロになります。
ツイッターなどではよくヒム回の方が簡単だと言われていますが、結果的にこっちが初クリアになりました。
НУМЛ回
ゲージは33%→20%→3%でした。低空飛行ですね。
このコースですが、ボスだけみるとBコースより簡単そうなので粘着してみると、神獄に癖がついて後回しになってしまいました。スキアナの粘着はやめた方がいいですね。
一曲目はつまみ譜面で、個人的にこのコースで一番厄介だと思います。
というか、
このつまみでゲージが100%から50%くらいまで落とされます。勘弁してほしいです。
逆に、ここが得意なつまみ剛力羅の方は、多少地力が足りなくてもチャンスがあるかもしれません。
二曲目は一般的には回復らしい、というかはじめのうちは回復だったんですが、ライオッツ赤みたいな階段に癖がついて何故か押せなくなってゲージが減るようになりました。まあ単純に速いので誤魔化し気味に押しすぎだったんだと思います。
ボスのヒム白は低速がしんどかったので、ギアチェンをしました。あとはBoFみたいな所はなんとなく動きを覚えたりしました。低速以降の鍵盤は19やってたら自然に押せるようになったので、地力上げが大切な譜面だと思います。
この回は癖がついたので放置してスッポコ回の解禁とか19とかをやって、久しぶりにヒムをやったらノマゲが付いたので受けてみたら合格できました。ヒムの前半が回復なので、補正ボーダーくらいまで回復できるのが有難かったです。
メモ
金枠或帝になった時のデータをメモっておきます。ほとんど自分用です。
ボルフォース:アルジェントⅢ(17.551)
19クリア:24曲(Xéroa、FREEDOM DIVE、エバラス、クロイン、きたさいたま、サイハテ、グロメモ、ラクガキスト、極圏、亀虹、BELOBOG、GODHEARTなど)
18ハード:23曲
17S:7曲(マクバ、Made in loveなど)
おわりに
ただの報告と感想をここまで読んでいただき、ありがとうございます。金枠がついたのは嬉しいのですが、後光或帝も暴龍天も当分無理そうなので、目標がなくなってしまいました。エルドラでも目指してみようかな、って感じです。
あとは未クリアの前作或帝曲(音楽彩とかスノスト重)とかを頑張りたいなって思います。
【SDVX】初中級者向け上達・練習曲【EXCEED GEAR】
お久しぶりです。
この記事は、これからボルテを本格的にプレイしようと思っている初心者~麗華・魔騎士あたりの中級者に向けて、上達の課程で意識した方がよいことや練習曲をまとめた記事です。
僕が初心者のとき、このような記事に非常にお世話になったのですが、今探してみたらボルテⅥについての記事が無かったので書くことにしました。
譜面画像は全て譜面保管所様より引用しています。いつもありがとうございます。
魔騎士の攻略もいずれ追記する予定です。
はじめてのSDVX
まずは数プレイボルテをやって、操作に慣れて、どのくらいの難易度ならクリアできるのかを把握しましょう。音ゲー未経験者なら3~7、経験者なら8~11あたりが一般的な気がします。
操作方法などが分からない時はこちらのwikiのページが参考になるでしょう。
数クレジットプレイして、ボルテに慣れてきたら、段位を受けてみましょう。
流星(Lv.7~8)か月衝(Lv.9~10)がおすすめです。自分の実力と相談しながら受けましょう。(課題曲のレベルがクリアできれば受かると思います。)
このあたりのレベルで大切なのは、とにかく色々な譜面に触れることです。色々な譜面を触っていると、知っている配置が増えてくるので対応出来るようになってきます。
最初はつまみ操作に戸惑うかもしれませんが、このレベル帯では視認性が低いつまみは出てこないので少し慣れれば見えるようになります。
月衝に受かった方は、色々な10や11に触れていくうちに、瞬光(Lv.10~11)に受かる実力も問題なく付いているはずです。次の段位からはもう少し具体的に曲を挙げていきます。同レベル内で特に難しい曲については赤字で、逆に簡単めな曲については青字で、個人差の大きい曲は紫色で記しました。
天極(Lv.12~13)攻略
瞬光に受かった方は、まずは11、12を中心に選曲し、12に慣れていきましょう。
12に慣れた方向けに、天極に受かる、つまり13を攻略するための練習曲を記していきます。
・天狗の落とし文 feat.ytr [EXH] Lv.13
つまみ特化譜面です。13以降で出てくる両方のつまみが絡む配置や片手配置を練習できる譜面です。ラストの片手は瞬光の方には少し難しいかもしれませんが、是非クリアしてほしい譜面です。950万点ぐらいあるとなお良いですね。
余談ですが、魔騎士以上の方でも、この譜面をPUCできるよう練習すればつまみが上達すると思います。(自分も魔騎士のときにPUCしました。)
・ツギハギスタッカート [EXH] Lv.13
Ⅳのときの天極ボスの1曲です。つまみ主体の地力譜面です。先程の天狗とは少し変わって、交互につまみを操作する配置や視点変更が多い譜面です。ボルテ特有の配置が多く、曲が遅めなこともありぜひ出来るようになってほしい譜面です。
個人的に神譜面だと思っています。
・.59 -BOOTH BOOST REMIX- [EXH] Lv.13
Ⅳ、Ⅴともに天極ボスでした。13上位の鍵盤譜面で、クリアできれば14に挑戦できると思います。他の音ゲー(特に弐寺などの鍵盤ゲー)をやっていた人ならばあっさりクリアできるかもしれません。リズムの分かりにくい鍵盤の練習曲としては良いと思います。これがクリア出来れば天極も楽に取れると思います。
烈風(Lv.14)攻略
天極合格おめでとうございます。烈風課題曲は3曲とも14です。なので、14の物量や速さに慣れることが大切です。このあたりのレベルから気を付けて欲しいことは、段位の課題曲は十分な力がつくまで何度もやらないことです。このゲームは弐寺などと違って殆どの曲でランダムが実用的ではないので、癖をつけると面倒なことになります。
19以上なら兎も角、このあたりのレベル帯なら曲は豊富に存在するので、できる限り色々な曲に触ってバランスのよい地力をつけましょう。
その中でも、オススメの数曲をピックアップして紹介していきます。
・六兆年と一夜物語 [EXH] Lv.14
元烈風課題曲ですが、配置は13で速さと物量が14みたいな感じの譜面です。有名曲ですし、14入門曲としておすすめです。逆にこれが厳しいならば13を中心にやるといいかもしれません。
・EGG [EXH] Lv.14
鍵盤譜面です。片手もまあまあ難しいです。天極の方ならばクリア目標で大丈夫です。鍵盤が得意な方ならばスコアを狙ってみると光らせる練習になるかもしれません。.59よりもリズム自体は分かりやすいと思います。
・八雲藍の唯心論[EXH] Lv.14
地力譜面です。特に尖った譜面ではないですが神譜面だと思います。クリア目標で大丈夫です。光らせる意識を持つといいかも。
このあたりがクリアつく方は烈風課題曲に手を付けて大丈夫だと思います(深追い厳禁)。このレベル帯でもまだまだゲージは軽い*1のでボスにクリアが付いていなくても受かる場合もそれなりにあると思いますが、くれぐれも特攻して癖をつけることのないよう気を付けて下さい。
また、前作(SDVXⅤ)や前前作(SDVXⅣ)の烈風課題曲はwikiを調べればわかるので、それらに触れてみるのも良いと思います。
雷電(Lv.15中位)攻略
烈風合格おめでとうございます。雷電課題曲は3曲とも15で、15の中位あたりにクリアが付く程度の実力が必要です。烈風になんとか受かるくらいの人はまず難しい14に慣れましょう。先程紹介したEGG [EXH]は練習曲として良いと思います。14が安定してクリア出来るようになったら15に挑戦してみましょう、いくつか練習曲を紹介しておきます。
・Fairy_dancing_in_lake [EXH] Lv.16
なんで16⁉って思うかもしれません。つまみ特化譜面です。16とは言ってもゲージが軽いうえ途中に大回復地帯があるのでクリアは15です*2。スコアは難しいです。個人差強めの曲ではありますが、この曲のミシンのようなつまみ、通称フェアリーつまみは以後多くの譜面に登場する配置なので、完璧とは言わないまでも、ゲージ維持程度は出来るようになっておきたいところです。
・ミライプリズム [INF] Lv.15
つまみ寄りの地力譜面です。中盤と終盤に長いフェアリーつまみ主体のつまみ地帯があります。速さもほぼ同じなので、練習曲にぜひ。
・こちら、幸福安心委員会です。 [EXH] Lv.15
これもつまみ特化譜面です。が、少しテイストが異なり、直角主体になっていて、地力寄りのつまみ譜面です。後半は少し難しいですが、雷電までにはクリアしておきたいです。
・セツナトリップ [EXH] Lv.15
初代の譜面ながら、非常に有名な譜面です。この譜面で特徴的な、
のような交互押し、通称「セツナ押し」はこのゲームの高難易度譜面の基本配置の一つとして何度も何度も登場するので、この段階から練習しておきたい配置です。この配置の他にも24分3連階段の塊が降ってきたり、片手でFXを両方押す配置があったりと、15にしてはしんどい譜面ですが、剛力羅に挑むときにBCをどちらか片方の手で素早く押すことが要求される*3ので、今のうちに慣れておきましょう。この配置に慣れることが目標です。
・ワヴル魔法図書館[EXH] Lv.15
元雷電ボスです。うねうね動くつまみとBC片手トリルが特徴的な地力譜面です。この譜面がクリアできるならば恐らく雷電は受かると思うので、クリア目標でよいと思います。片手トリルは、餡蜜するにしてもトリルするにしてもリズムキープを意識してみて下さい。
麗華(15上位~16中位)攻略
雷電合格おめでとうございます。このあたりから中級者感がありますね。
麗華の課題曲は「15上位、16下位、16中位」みたいな感じ(コースによって差はあります)なので、雷電に受かったばかりの人にとってはまず15のクリアを安定させることが大切です。
とにかく多くの15に触れましょう。雷電の他コース埋めるとかでもいいと思います。その中でも、「これがクリアできるといい感じ」みたいな感じの指標となる曲をいくつか挙げていきますので良かったら参考にしてください。
・HAELE Ⅲ ~Angel Worlds~[EXH] Lv.15
15上位の鍵盤譜面です。セツナトリップ赤のように特徴的な配置があるというよりは、(BT主体の)鍵盤の総合力を問われる譜面です。クリア目標で大丈夫ですが、鍵盤が得意な方は精度も意識してみて下さい。
・Sharkbite [EXH] Lv.15
・緋色月下、狂咲ノ絶(nayuta 2017 ver)[EXH] Lv.15
二曲とも15上位のつまみ特化譜面です。雷電の方で紹介したつまみ曲と比べるとより最近の譜面なので視覚的な難易度は高い気がします。緋色月下については片手も割ときつい場所がありますが、麗華を目指すならば対応できるようになっておきたいです。
クリア自体は最上位ではないと思うので、スコアも意識してみて下さい。AAくらいあると良いと思います。
・はわわwな展開っ! [EXH] Lv.15
総合地力譜面です。過去には麗華一曲目だったこともあります。明らかな詐称譜面とかソフラン*4が激しい譜面とかを除けば15最上位クラスだと思います。15卒業試験みたいな感じです。
クリア目標で大丈夫です。
15が大体出来るようになったらいよいよ16に触れていきますが、16は旧作(ボルテⅢまで)の難易度での14上位と15が混ざっていてかなり幅があります。
16からは有志の方がクリア難易度表を作成しているので、そちらも参考にして触っていくといいかもしれません。まずは幾つか16入門レベルの曲の中でおすすめの譜面を紹介します。
・Get back here [EXH] Lv.16
個人的に16最弱クラスの譜面だと思います。BTの16分階段と直角主体の地力譜面です。15上位のクリアが安定している方ならクリア出来ると思います。
スコアを狙う際は、16分階段を光らせることを意識するといいと思います。
・星の器 feat.らっぷびと [EXH] Lv.16
・Profession [EXH] Lv.16
フェアリーのようなつまみ特化譜面です。あちらよりはゲージが重いですが、つまみが得意ならばクリア出来ると思います。星の器に関しては最初の配置に少し戸惑うかもしれません。つまみ練習曲としてぜひ。
・Xepher Light and Darkness[EXH] Lv.16
個人差の大きい鍵盤特化譜面です。挑戦段階では、2度の長い16分BT乱打地帯が押せるかがクリアを左右します。とはいえ、初代の譜面でFXチップがないので、音ゲー経験者や鍵盤が得意な方ならば16入門曲になるかもしれません。最後の片手トリルが挑戦段階だと少し難しいです。
・GAMBOL (dfk SLC rmx)[INF] Lv.16
つまみ特化譜面です。解禁が必要ですが、条件がフェアリーのクリアなので割と簡単だと思います。物理的に回しにくい感じのつまみ譜面で、直角が多いのがゲージ的に少し厳しいですが、スコアは出しやすいと思います。
・終点 [EXH] Lv.16
鍵盤譜面ですが、Xepherほど個人差は強くないと思います。FXチップが絡む16分鍵盤が多いのが挑戦段階だとややしんどいかもしれませんが、全体的にはとっつきやすい譜面だと思います。
・Leviathan[EXH] Lv.16
BT主体の鍵盤と片手処理主体の地力譜面です。タバコ押しの練習にも是非。
16下位クラスの譜面のクリアが安定してくると、麗華合格もかなり近づいてきます。
ここで、麗華ボスについての話をします。
今作における麗華ボスは、
・孤独の番人 [EXH] Lv.16
・爆なな☆てすとロイヤー [EXH] Lv.16
・ポメグラネイト [EXH] Lv.16
の3曲です。このうち、孤独の番人 [EXH] は、今までの全てのバージョン(BoothからEXCEED GEARまでの6作)において麗華ボスに選ばれていて、麗華を象徴する譜面です。
麗華の時点では剛力羅や或帝とは異なり、全部を埋める(=金枠を取る)必要がないので、別に孤独の番人を攻略しなくても進めるのですが、麗華と言えば孤独の番人ですし、この譜面が攻略できる地力をつけることを一つの指標として書いていきます。
さて、孤独の番人 [EXH] の印象的な配置といえば、終盤の3レーンにわたる片手処理です。
ここは正直に言って孤独の番人の対策をするよりも、片手処理の地力を付けることを優先した方がいいと思います(片手処理はボルテ特有の操作なので、ここまででつまみや鍵盤は上達していても、苦手にしている人も多いと思います)。片手処理は麗華の他のボス曲を含めた16中位以上を攻略するのに不可欠なので、このあたりで練習しておきましょう。
練習曲をいくつか紹介します。片手処理だけではなく、総合的に地力を鍛えられる譜面を紹介している筈なので、参考にしてもらえたら幸いです。難易度としては麗華ボス程度の曲が多いです。
・幻想のサテライト [EXH] Lv.16
Lv.16の片手処理の入門的な譜面です。3レーンに渡る片手処理がメインですが、麗華挑戦段階ならば出来るようになっておきたい譜面です。
・ウバワレ [EXH] Lv.16
長い8分の片手処理がメインの譜面で、個人差大きめです。片手処理の途中で崩れてしまうと大きくゲージを削られるので、クリア難易度は意外と高めです。8分のリズムキープを意識することと、大して意識を割かずにつまみを操作出来るようになることが大切です。Ⅲのときの麗華ボスです。
・上海紅茶館 ~ Chinese Tea Orchid [EXH] Lv.16
同時押し混じりの鍵盤や片手処理が中心の地力譜面です。ウバワレとは違って結構FXが絡んでくるので、押しにくかったり見やすかったりします。Ⅲのときの麗華ボスです。
・Cirno Break [EXH] Lv.16
FXロングが絡む片手処理や鍵盤とラストのトリルが印象的な地力譜面です。楽しい譜面ですし、個人的にブレイクのつまみがとても好きなので是非とも触れて欲しい譜面です。過去には麗華ボスでした。
ここまでの譜面がクリアできるのならば、麗華に合格できる地力は十分に持っていると思います。あとは慣れだと思うのですが、課題曲に癖を付けるのはやめて欲しいので、今作の麗華ボス級の曲を幾つか紹介しておきます。クリア目標で良いと思います。
・雪女 [EXH] Lv.16
Ⅲの麗華ボスです。鍵盤譜面ですが、ラスト発狂がかなり強烈なのでそれまでに稼いで逃げ切りたい譜面です。片手も地味に難しいですが、十分に地力が付いていれば対応出来ると思います。
・カタルシスの月 [EXH] Lv.16
Ⅳの時の麗華ボスの一つです。長い8分片手縦連が特徴的で、片手でのリズムキープや移行の練習になると思います。後半はレーザー処理が中心の地力譜面で、ここは麗華を受ける方なら稼ぎ地帯にしたいです。個人的にかなり好きな譜面です。
・双星ルミネセンス [EXH] Lv.16
Ⅴの麗華ボスです。ダブルレーザーや鍵盤などがバランスよく配置されていて、光らせる意識を持ってプレイすると良いと思います。麗華ボスにしてはやや簡単めかもしれません。
・Engraved Mark [EXH] Lv.16
Ⅲの麗華ボスの一つで、後半のレーザー+鍵盤が忙しい総合譜面です。今どちらの直角を回すべきなのかを間違えないようにしましょう。
・ハイスピヰド・ランパンシヰ [EXH] Lv.16
Ⅳのときの麗華2曲め*5です。とはいえ殆どの麗華ボスよりも難しい譜面です(そもそもこの譜面は旧15)。かなり鍵盤よりの譜面なので、鍵盤が得意な方は腕試しにチャレンジしてみてもいいかもしれません。
ここまでで挙げた曲(ランパンシヰ以外)がクリア出来る方なら、特に苦労せず麗華を取ることができるくらいの地力がついていると思います。
魔騎士(16中位~17下位)<執筆中>
麗華合格おめでとうございます。魔騎士と麗華はどちらも16中心で、一見大きな差がないように見えるかもしれませんが、昔と違って今の魔騎士は17下位がボスにいるので、意外と大きな差があります。ここでは剛力羅以降の成長も意識して書いていきたいと思います。
まず、魔騎士を目指すならば、16の中位~上位あたりのクリアを安定させる必要があります。とはいえ、麗華のところでも書いたように、16の幅は広く、闇雲に取り組むと地雷を引き当ててしまうかもしれないので、16上位の入門程度の曲を紹介します。旧作(Ⅲまで)の15下位が多いです。
・PANIC HOLIC [EXH] Lv.16
Ⅲのときの魔騎士2曲目です。8分のリズムを意識することと力んでしまって押し負けないことが大切だと思います。直角を外さないように意識
・
「恋に至る病」感想・考察
恋に至る病 (著:斜線堂有紀) 考察
今回は、「恋に至る病」について考察していきたいと思います。ネタバレが多分に含まれるので、未読者はブラウザバックを推奨します。
未読の方には、本当に面白い、心を揺さぶられる小説なので是非読んで見ることをおすすめします。
それでは考察していきたいと思います。
まず、作者自身による後書きでも問われていましたが、「宮嶺が景にとって"特別"だったのか」という点です。
これについては、最後の消しゴムの描写が衝撃的でしたが、最後の消しゴムが景にとって宮嶺が景にとって特別だった証拠とも、「ヒーロー」同様、あくまで宮嶺を操るための道具だったとも考えられます。
この描写だけでは判断できないので、彼女の動機について考えてみたいと思います。この場合、可能性としては次の3つになるでしょう。
- 本編中で語られた通り、流されてしまうような人間を殺すため。(人間に対しての絶望。)
- 殺人を通じて、又は人を操り支配することを通じて快楽を得るため。
- 宮嶺に止めて欲しかった。(流されない人間が存在することを確認したかった)
などが考えられると思います。
1.の場合、引き金となったのは根津原を中心とした宮嶺へのいじめであると考えられます。これまでは「正」の方向にその能力でクラスを無邪気に操っていた景は、根津原を説得しようとして失敗してしまい、また、クラスが根津原に流されて宮嶺をいじめていることを知り、流される人間は「負」の方向に強く流されるということを知ったのでしょう。このことは後に景が偽造した社会学者の論文に記されています。
ただ、この場合、終盤の宮嶺は景に「流されている人間」であり、宮嶺はきっかけであるという意味では特別ではあるが、愛という意味では特別では無いのではないかとも思われ、あくまでスケープゴートであったと考えられるのではないでしょうか。
2.についてですが、景はブルーモルフォにより快楽を得ていたことに言及しています。しかし、これが本来の目的であったとは限りません。初めからこれが目的であったならば、景は正真正銘の「化物」であり、彼女を理解することは不可能になってしまいます。
3.は1.と真逆であるように思えますが、スタンスが異なるだけで起点は一緒であると考えられます。1.が性悪説を信じ人間に絶望したと考えられるなら、3.は性悪説を信じながらもそれを否定して欲しかったと考えられるでしょう。3.の場合、宮嶺は景にとって否定してくれるかもしれない「特別」な存在であると考えることもできるでしょう。
1.であるか3.であるかを考えてみます。
ブルーモルフォというシステムは現実の「青い鯨」というものをモチーフにしていると考えて間違いないでしょう。(知らない人はググって下さい。画像が微妙にグロいので注意)腕に蝶(鯨)を彫らせたり、朝早くに起こして思考能力を低下させ、最終的に自殺に追い込んだりと酷似しています。
この「青い鯨」というゲームは「社会に何らかの不満がある者」「生に絶望している者」などに参加させ、最終的に自殺に追い込むというものです。
ロシアのSNS自殺誘発ゲーム『青い鯨』の犯人・プデイキン容疑者の画像と130人の被害者の少年少女達 | Pixls [ピクルス]
これらの条件や実際に逮捕された犯人の供述を見る限り、現実での「青い鯨」は1.に近い動機であったと思われます。これと類似したブルーモルフォについても、そもそもまともな人間は手を出さないであろうことも考えると、景の動機も1.であるように思えます。つまり、景の目的は流されてしまうような人間の殲滅であり、宮嶺はあくまで恋人でヒーローという役割を与えられたスケープゴートであったのではと考えられます。
そもそも、殺人というのは一般的な倫理観では「悪」であり、ヒーローという役割を与えられたことで流されて景による殺人を容認してしまう人間は、"流されている人間"であり、景としては殺すべきであると考えるべきなのでは無いだろうか。
しかし、宮嶺が全く「特別」ではなかったのかというと、それも違うと言えそうです。
景は物語序盤に宮嶺に対して流される人間に対する批判や性悪説について宮嶺にだけ語っています。結果はどうあれ、最初は景にとっても何か他の人物と宮嶺に違いはあったのでしょう。
景が、「凧は自分で隠した」と言ったシーンがありました。流石に小学生のうちからブルーモルフォを計画していてスケープゴートを用意していたとは考え辛いので、この時、動機はどうあれ景は宮嶺の気を引こうとしていたと考えられます。これを踏まえると、少なくとも小中学生の頃には景は宮嶺に対して好意を寄せていたと考えるのが自然ではないでしょうか。その象徴となるのが「消しゴム」だと考えられます。
最後の刑事の推測が真実であるとすると、物語終盤の彼はスケープゴートとして支配されたと考えるのが妥当であるが、最初は確かに「特別」があったのだろうと僕は思う。
#恋に至る病 #斜線堂有紀
【ネタバレあり】chaos;child LCC 全ルート感想「楽しい夢」
お久しぶりです。
本編をクリアしてからめっちゃ時間がかかりましたが、カオスチャイルドの続編(ファンディスク)、「CHAOS;CHILD らぶchu☆chu!!」を全ルートクリアしました。感想とか書いていきます。
今作とカオスチャイルド本編のネタバレを含むので、未プレイの方はブラウザバックをおすすめします。
〈全体的な感想〉
・最初に久野里さんの台詞にもある通り、あくまでこの物語は蛇足であり、前作true(silent sky end)の結末を覆したりするような内容ではないことが原作ファンへの配慮としては良いと思います。
・ボリュームは値段の割にかなり多かった本編に比べると少なめ。個別がもう少し長いと良かった。
・うき√と久野里√はなし。久野里さんは前作同様trueや幕間などで見せ場が多いものの、うきに関しては純粋に出番が少ない。うき推しの人にはあんまりかも。
・前作プレイ者が今作に望んでいた、「前作では救いがなかった新聞部の面々や結衣が平和に過ごしているのを見たい。」という面については満点のファンディスク。
・個別ルートは比翼恋理と同様かなりシナリオの良し悪しが分かれている印象。
個人的な評価は
雛絵√ >香月√ > 世莉架√≒結衣&結人√ >来栖(泉理)√
ですかね、人によって分かれるとは思いますが他の方の感想とか見ていても雛絵ルートの評価が高いですね。
〈個別ルート感想〉
プレイ順は BAD(伊藤√)→来栖√→雛絵√→結衣&結人→香月√→世莉架√ なのでこの順に書いていきます。
○共通BAD(伊藤√)
絶対あると思ってたらあった。
初見適当にやったらよほど運が良くないとBAD直行。
ちゃんと一枚絵もあってもしかしたら需要はあるのかもしれない。
○来栖(泉理√)
青葉寮で赤ちゃんを育てる話。
家では泉理、学校では乃々という設定はギャルゲー的には良かったが、姉弟みたいな拓留と泉理が愛し合うまでの過程が若干急すぎる気はする。
あと川原くんが前作以上にどうしようもない。敵としてはいいのかもだけどGOODで泉理にも色目使ってるの流石に…まあ原作幻のノーマルエンドよりは100倍まともだけども。
前作の乃々√がすごく評価が高いので、比べると若干の粗さはあるものの、青葉寮で結衣含めて家族が幸せそうな様子を見れるだけで見所はあります。
○雛絵√
甘々同居生活ラブコメ。
前作の雛絵ルートも恋愛要素が強く甘酸っぱいものでしたが、カオスチャイルドでもトップクラスの鬱エンドだったので、拓留と雛絵とのラブコメの幸せな結末を見れること自体が嬉しかったです。
シナリオの内容もレベルが高く、雛絵の能力をうまくラブコメに組み込んでいて良かった。
ラストのスクランブル交差点のシーンは特に甘酸っぱくて印象的でした。
GOODENDでは全ルートで唯一行為を仄めかす描写があり、ずっと同居生活が続いてるということもあって未来を感じさせる終わり方でした。
こんな世界があったら良かったのに。
○結衣&結人√
2人でアイドルデビュー。
前作で「非実在青少女」で悲惨な最期を迎えた結衣が笑顔で過ごしているだけで感慨深いルートでした。前作ではこの2人への掘り下げは少なかったので、それを補完する意味でも良いルートだと思います。
一方で、展開に捻りはあまりなく、予想がついてしまうシナリオではありました。とはいえ結衣も結人も擦れていない無邪気な可愛らしさがあり、爽やかなラブコメとして楽しめるとは思います。
「音漏れたん」や「こっち見んな」などの前作の事件の被害者が絡んできたり、伊藤や久野里さんがネタ的な意味で良いキャラクターになっていたりと、前作をやっていると笑える箇所も多いです。
○香月√
香月が生み出した別人格とのラブコメ。
多分香月は前作より何倍も喋ってます。
香月の別人格である『華』は拓留の願望通り肉食系でとても可愛く、それを生み出したのは能力などではなく香月本人の思い込みというのが、香月本人が『華』のように拓留と積極的に喋って色々なことをしたいと望んでいるということで可愛らしくいじらしく思いました。
ヒカリヲのシーンは場所こそ前作の香月√と同じですが、前作とは対照的に静かで美しいシーンだと思いました。
あと、このルートだけR17じゃないと思います。一番過激です。さいこーにエクスタシー。
○世莉架√
監禁生活。
幕間で語られることですが、前作では拓留を楽しませるために存在していた彼女は、今作では拓留を愛してくれる人を与えるために存在しています。にもかかわらず拓留のことを世莉架自身が好きになってしまったことで「白」の尾上世莉架は壊れてしまう寸前であり、今回の拓留の監禁に至りました。
拓留と行為に及ぼうとするシーンで、「白」だけではなく「黒」の世莉架も初心なのは可愛いらしかったです。はわわわ
「白」の世莉架が自殺しようとするシーンなど、彼女が壊れてしまいそうであることを実感させられ辛くなりましたが、一方で世莉架は前作からそういう脆いヒロインであったので彼女らしさは表現できていて嬉しかったです。
○TRUE
世莉架√の終わりから直結。
久野里さん 対 和久井 は、佐久間のような人口ギガロマの久野里さんが本物のギガロマである和久井に勝つのは不自然な気もしましたが、熱い展開ではありました。
拓留とヒロイン達の夢が醒めた後、結局久野里さんはラストまでデレませんでしたが、この2人はこのくらいの距離感の方がいいのでしょう。
恥ずかしさに悶える香月や泉理や雛絵は可愛かったですが、当たり前のようにそこに結衣はいないのがとても悲しかったです。
世莉架のシーンは意味ありげな終わり方でしたが、世莉架は拓留が生み出した存在なのに、世莉架が拓留のことを自分が生み出したイマジナリーフレンドとして見ているのは非常に印象的でした。
〈総評〉
科学ADVのファンディスクとしては、比翼恋理のように本編とは何の関係性も持たないものもありますが、前作のあのTRUEから話を繋げて、綺麗に終わらせたのは非常に良かったです。
また、前作では決してあり得なかったほのぼのとした日常もファンとして嬉しい作品でした。
【ネタバレあり】chaos;child 全エンド感想
お久しぶりです
ネタバレの塊みたいな記事なのでまだやってない人は閲覧注意です。
・共通√(over sky end)
最初の方は推理ADVっぽく始まって、3章あたりから不気味な感じが出てくる。
最初の方は痛い主人公だなぁと思うのにいつのまにか拓留に感情移入してしまう。
非実在青少女からほんとにメンタル抉られっぱなしだった。
乃々が屋上で世莉架と対峙するシーン、EDで分かるように世莉架の思考盗撮にチャンバラじゃ勝てないことを乃々は分かってたのかなぁ
分かっててそれでも拓留を守ろうとしたのかもと考えたら切ないなぁ
そして佐久間との戦闘シーンだけど、ヘロンの感覚遮断実験のくだりをイマジナリーフレンドで乗り切るっていうのは拓留らしさが出ていると思った
世莉架とのシーンだけど、作中で言われていた通り世莉架の「実年齢は6歳」ゆえの目的を無くすことへの恐怖とか脆さを上手く描いていたと思う。
シリアルキラー尾上世莉架を作り出したのが自分であるという点は、本当に「くそったれなゲーム」でした
まあこの√の場合、世莉架を改変することには失敗?してるっぽいんで結局BADなんだなぁって思います。最後のCGは来るものがある。
あと個人的にこのCGが好き。
・有村雛絵√(dark sky end)
序盤はめっちゃいい感じのギャルゲーモードだったけど1周目終えた後なのでずっと「どんでん返し」あるんだろうなぁって感じでした。
まあでも主人公死ぬのは考えてなかったというか最後のCGが心に刺さりました。
拓留と雛絵って本質が似てると思うんですよね、真実を知りたいみたいな思いが。
まあそれでもtrueで明かされる真実に誰も気付けていない「情弱」っていうのが辛いですね。
・香月華√(deep sky end)
序盤から終盤までずっと慌ただしい√でした。
渋谷に恐竜溢れた時はどうなるのかと思いましたが、マジで滅茶苦茶になりましたね。
まあでもtrueより先に和久井の正体が明かされる挙句に和久井をボコボコにするので、そういう意味ではめっちゃスカっとする√ではありました。
あと香月喋り方とか声とかめっちゃ可愛いですね、共通√で影薄かったのめっちゃ勿体無い…
まあ喋らないまま影濃くできないし仕方ないか。
ナイトハルト出て来たのはおーって思いました。
・山添うき√(another sky end・dream sky end)
BADもいっぱいあってENDも2種類ある√
序盤、非実在青少女から始まるので暗い感じかと思いましたがむしろ不自然に明るかったですね、まあ夢の中なんですけど。
現実世界の世莉架や乃々から届くメッセージがかき消されて、ディソードをもったうきがいるみたいな演出は良かったと思います。
EDも2種類あってぱっと見うきの生存か死亡で分かれてるように見えるのですが、実際はanother skyの方はラストに死んだ筈のうきの影が見え、所謂「胡蝶の夢」であると思います。true解放に必要なのはdream skyであり、こっちが正史ならまだ救いがあるなぁと思います。
あと蒼咲夢ちゃん可愛かった。結局あの夢はうきが見せていたわけだからあの容姿は拓留の理想というのよりも成長が止まってしまっているうきの理想なのでしょうか。
・乃々(南沢泉理)編(real sky end)
開幕屋上のシーンから始まりますが、拓留が間に合うことで分岐します。
乃々たちと4人で新しい暮らしを支え合って暮らしていく拓留ですが、雛絵の能力で乃々が嘘をついていることが分かったりして疑いを強めていきます。
そして世莉架により乃々=南沢泉理だと暴露されてしまい、拓留は泉理を責めます。
まあ、拓留と出会った時にはすでに南沢泉理だったわけで、実は拓留は「来栖乃々」に会った事もないんですね。
川原くんに殴られて殺してくれと言ったところで世莉架が現れ、拓留の願いを叶える彼女は拓留を終わらせようとしますが、そこに泉理が現れで拓留を守ろうとするという感じでした。
この√は泉理の√なのですが、世莉架の「拓留にやりたいことをやらせる」という目的と「拓留の側にいるのは自分でありたい」という意思のせめぎ合いは、人形としての側面と人間としての側面の二面性をよく表しているなあと思いました。
泉理は拓留に「南沢泉理」を認めてもらうことより、自らが嫌悪している「南沢泉理」を認めることが必要だったんだなぁと思います。
あとは川原くんですね。共通√では拓留に「事件を追わない日常の楽しさ」を分からせるくだりで和解するくらいであんまり重要性を感じなかったのですが、この√でやらかしましたね、屑なのはそれはそうなんですけど、泉理にとっては自分へ素直な形での悪意をぶつけられて辛かったのでしょう。
個別√の中では1番救いのある√だと思います。
個人的にも1番好きな個別√です。
・true・世莉架√(silent sky end)
個別√を全部回収すると入れるtrue√です。
共通√との違いは泉理が生存していることと世莉架の改変が成功していることですね。
世莉架は神奈川で普通の学校に通い友達もいて幸せに暮らしていますが、ある日渋谷に行って症候群者を見て、彼らの施設である学校に行って部室で自分と症候群者(乃々)の写真を見つけてしまう。
という所から始まります。
この√で世莉架と拓留が病室で話す時、世莉架に殺人犯として軽蔑された時、拓留は本当に嬉しかったと思うんですよね。何故ならそれが「普通の女の子」だから。
そして学校の地下で和久井と対峙する拓留。
結局症候群を解決して拓留は今度こそ殺人犯として護送されます。
この√は別にハッピーエンドでは無いどころかかなり後味の苦いエンドですが、それでもこの作品のtrue(真実の)エンドはこれであるべきだと思います。
childlen's reviveでも語られているように、彼女達の物語には続きがありますが、宮代拓留の「くそったれなゲーム」はこれで本当に終わりました。無かったことになりました。それが正しいのだと思います。
この作品は万人受けする作品ではないし幸せな終わり方ではないけれど、最高のゲームだったと思います。
LCCもやりたいですが、次は「君と彼女と彼女の恋」というノベゲをやりたいのでやったら感想書きます。