【ネタバレあり】chaos;child LCC 全ルート感想「楽しい夢」
お久しぶりです。
本編をクリアしてからめっちゃ時間がかかりましたが、カオスチャイルドの続編(ファンディスク)、「CHAOS;CHILD らぶchu☆chu!!」を全ルートクリアしました。感想とか書いていきます。
今作とカオスチャイルド本編のネタバレを含むので、未プレイの方はブラウザバックをおすすめします。
〈全体的な感想〉
・最初に久野里さんの台詞にもある通り、あくまでこの物語は蛇足であり、前作true(silent sky end)の結末を覆したりするような内容ではないことが原作ファンへの配慮としては良いと思います。
・ボリュームは値段の割にかなり多かった本編に比べると少なめ。個別がもう少し長いと良かった。
・うき√と久野里√はなし。久野里さんは前作同様trueや幕間などで見せ場が多いものの、うきに関しては純粋に出番が少ない。うき推しの人にはあんまりかも。
・前作プレイ者が今作に望んでいた、「前作では救いがなかった新聞部の面々や結衣が平和に過ごしているのを見たい。」という面については満点のファンディスク。
・個別ルートは比翼恋理と同様かなりシナリオの良し悪しが分かれている印象。
個人的な評価は
雛絵√ >香月√ > 世莉架√≒結衣&結人√ >来栖(泉理)√
ですかね、人によって分かれるとは思いますが他の方の感想とか見ていても雛絵ルートの評価が高いですね。
〈個別ルート感想〉
プレイ順は BAD(伊藤√)→来栖√→雛絵√→結衣&結人→香月√→世莉架√ なのでこの順に書いていきます。
○共通BAD(伊藤√)
絶対あると思ってたらあった。
初見適当にやったらよほど運が良くないとBAD直行。
ちゃんと一枚絵もあってもしかしたら需要はあるのかもしれない。
○来栖(泉理√)
青葉寮で赤ちゃんを育てる話。
家では泉理、学校では乃々という設定はギャルゲー的には良かったが、姉弟みたいな拓留と泉理が愛し合うまでの過程が若干急すぎる気はする。
あと川原くんが前作以上にどうしようもない。敵としてはいいのかもだけどGOODで泉理にも色目使ってるの流石に…まあ原作幻のノーマルエンドよりは100倍まともだけども。
前作の乃々√がすごく評価が高いので、比べると若干の粗さはあるものの、青葉寮で結衣含めて家族が幸せそうな様子を見れるだけで見所はあります。
○雛絵√
甘々同居生活ラブコメ。
前作の雛絵ルートも恋愛要素が強く甘酸っぱいものでしたが、カオスチャイルドでもトップクラスの鬱エンドだったので、拓留と雛絵とのラブコメの幸せな結末を見れること自体が嬉しかったです。
シナリオの内容もレベルが高く、雛絵の能力をうまくラブコメに組み込んでいて良かった。
ラストのスクランブル交差点のシーンは特に甘酸っぱくて印象的でした。
GOODENDでは全ルートで唯一行為を仄めかす描写があり、ずっと同居生活が続いてるということもあって未来を感じさせる終わり方でした。
こんな世界があったら良かったのに。
○結衣&結人√
2人でアイドルデビュー。
前作で「非実在青少女」で悲惨な最期を迎えた結衣が笑顔で過ごしているだけで感慨深いルートでした。前作ではこの2人への掘り下げは少なかったので、それを補完する意味でも良いルートだと思います。
一方で、展開に捻りはあまりなく、予想がついてしまうシナリオではありました。とはいえ結衣も結人も擦れていない無邪気な可愛らしさがあり、爽やかなラブコメとして楽しめるとは思います。
「音漏れたん」や「こっち見んな」などの前作の事件の被害者が絡んできたり、伊藤や久野里さんがネタ的な意味で良いキャラクターになっていたりと、前作をやっていると笑える箇所も多いです。
○香月√
香月が生み出した別人格とのラブコメ。
多分香月は前作より何倍も喋ってます。
香月の別人格である『華』は拓留の願望通り肉食系でとても可愛く、それを生み出したのは能力などではなく香月本人の思い込みというのが、香月本人が『華』のように拓留と積極的に喋って色々なことをしたいと望んでいるということで可愛らしくいじらしく思いました。
ヒカリヲのシーンは場所こそ前作の香月√と同じですが、前作とは対照的に静かで美しいシーンだと思いました。
あと、このルートだけR17じゃないと思います。一番過激です。さいこーにエクスタシー。
○世莉架√
監禁生活。
幕間で語られることですが、前作では拓留を楽しませるために存在していた彼女は、今作では拓留を愛してくれる人を与えるために存在しています。にもかかわらず拓留のことを世莉架自身が好きになってしまったことで「白」の尾上世莉架は壊れてしまう寸前であり、今回の拓留の監禁に至りました。
拓留と行為に及ぼうとするシーンで、「白」だけではなく「黒」の世莉架も初心なのは可愛いらしかったです。はわわわ
「白」の世莉架が自殺しようとするシーンなど、彼女が壊れてしまいそうであることを実感させられ辛くなりましたが、一方で世莉架は前作からそういう脆いヒロインであったので彼女らしさは表現できていて嬉しかったです。
○TRUE
世莉架√の終わりから直結。
久野里さん 対 和久井 は、佐久間のような人口ギガロマの久野里さんが本物のギガロマである和久井に勝つのは不自然な気もしましたが、熱い展開ではありました。
拓留とヒロイン達の夢が醒めた後、結局久野里さんはラストまでデレませんでしたが、この2人はこのくらいの距離感の方がいいのでしょう。
恥ずかしさに悶える香月や泉理や雛絵は可愛かったですが、当たり前のようにそこに結衣はいないのがとても悲しかったです。
世莉架のシーンは意味ありげな終わり方でしたが、世莉架は拓留が生み出した存在なのに、世莉架が拓留のことを自分が生み出したイマジナリーフレンドとして見ているのは非常に印象的でした。
〈総評〉
科学ADVのファンディスクとしては、比翼恋理のように本編とは何の関係性も持たないものもありますが、前作のあのTRUEから話を繋げて、綺麗に終わらせたのは非常に良かったです。
また、前作では決してあり得なかったほのぼのとした日常もファンとして嬉しい作品でした。